第27章

「六日後だ」

「遅すぎる」

「でも、私にとっては遅くない」

「葵――」

「切るわ」

通話終了のボタンを押し、スマホをポケットに突っ込む。

街灯の下でしばらく立ち尽くしていると、吹き付ける風が顔を刺すように痛かった。

再び歩き出す。

滞在先のサービスアパートメントに戻ると、新しく買った薬の箱を開け、鎮痛剤と胃薬をそれぞれ分けて置いた。それからパソコンを開き、今日最後のタスクに取り掛かる。

Nexus公式サイトの管理画面にログインし、トップページの技術ブログのセクションに二つ目の記事を投稿した。

タイトルは『二十四倍』。

本文は純粋な技術的内容で、分散型暗号化プロトコルの基...

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